君が望んだ永遠
「どうしたの?」
「あのさ、生物Ⅰの教科書
貸してくれない?」
え……?
なんで、あたしに教科書を借りに来るの?
それ以前に
生物の教科書持ってないの?
あたしの頭は
疑問でいっぱいだった。
それに気づいたのか、
雪原は優しく説明してくれた。
「今日、体育だったんだけど
雨が降って中止になって
俺のクラスは
生物が遅れてるらしいから
急遽(きゅうきょ)生物に変わったんだ」
確かに今日は雨が降っていた。
まぁ良いんだけど……