桜咲くころに
第1章 あなたと

~出会い~

‘ゴォーーー・・・・・。’

「うるさ・・・・。」
星華院 桜。
名前は、上品やけど荒れている、中学2年生。
うちは、3歳のころ交通事故で両親を亡くし、東京の街から、親戚の家を転々とし、
どこにも引き取ってもらえず、2年前大阪のおばぁちゃんの家に引っ越してきた。
でも、ここに来るまでに、うちは親戚から沢山の虐待を、受けた。
そのせいで、うちは今も荒れっぱなし。
今も、授業をサボって屋上で、タバコを吸っていた。
でもここは、和泉飛行場が、近い中学やから、飛行機の音がうるさくて、屋上を
出ようとした。

ドンッ!

「いっ・・・・たぁー・・・・」
誰かとぶつかってもうた・・・。
「痛ってーんだよ!」
しかも、怒ってきおったし・・・・・・。
「すいませんね。」
これが、あたしと星夜の出会い。
「よぉ~く見たら可愛いやん♪名前何ちゅ~う??」
怒ったと思ったら、次はナンパかいな。
「星華院 桜やけどなんやねんあんた?」
「ふ~ん星華院さんっていうんや!お嬢様?まぁ~いい。何年?何組や!?
俺は、2年5組櫻宮 星夜や!「サクラ」だけ、いっしょやな!おおきに♪」
櫻宮・・・・星夜・・・か・・。なんか、苦手なタイプ・・。
悩みとか無さそうで、テンションがめっちゃ高くて。
見た目は・・・。明るい茶髪に、赤のメッシュが前髪に3本。
前髪が、めっちゃ長くて、少々くせっ毛。
目がまん丸で、鼻が高くて、厚い唇。結構イケメン。
愛想も良さそうやから、結構もてるんやろな。
「お~い!星華院さぁ~ん??」
ヤバッ!
うちは、平然を装って
「っあ!桜でかまわへんから。あと、2年5組やよ?」
「じゃぁ俺も星夜でかまわへんよ?桜ちゃん?」
星夜は、意地の悪い笑みを浮かべて言った。

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