桜咲くころに
* * *
40分くらいたったころ。
うちは、まだ星夜の部屋にいた。
星夜は、部屋の掃除とか、宿題など、をしていた。
うちは、すっかり回復し、星夜に‘帰るわ’と、話かけようとした時だった。
~ピーンポーン~♪
部屋にチャイムの音が鳴り響いた。
その音と共に、「待ってやぁ~」と、叫び玄関に走る星夜。
うちは、完全にタイミングを逃した。
でも、うちも気になる。
うちは、星夜のいる玄関を覗いた。
でも、そこにいたのは、泣きじゃくる星華と、困り果てる星夜の姿。
うちは、すぐさま玄関に行った。
「どーしたん!?星華!」
星華の服は、遠くからじゃよく見えなかったが、ボロボロになっていて、黒いシーツのような物を被っていた。
「うっ・・・うぅ・・・・。りゅっ・・・・がぁ・・・・。流音がぁ・・・・・。あぁ・・・・・。」
途切れ途切れで、よく分からないけど、流音君とまた何かあったらしい。
「とりあえず、中入りぃ。いったん落ち着け。」
星夜は、星華を星華の部屋に入れて、うちに「頼んだ」と言った。
星華の部屋・・・・・。
すごく華やかで、綺麗に物が並んでいた。
でも、流音君との物には、すべて傷があった。