裸足のシンデレラ
「シンデレラって、真姫の中で何?」

「何って…どういう意味?」

「お前はシンデレラをどう思ってんの?
シンデレラってどういう性格?」

「…シンデレラは…えっと…。
いつでも前を向いてて、夢を信じ続けてて、優しい心をした…女の子…かな。」


だから憧れてるんだもん。
あたしにはないものをみんな持ってる。
あたしはすぐ落ち込むし、強い心も持ってない。
シンデレラみたいに…なれないことは分かってても…。
なれないって分かってるから…憧れる、とても。


「ふーん…。」

「ふーんって…瞬が聞いたから答えたのに!!」

「あ、いや…別に嫌味じゃねーよ?」

「嫌味にしか聞こえない『ふーん』だったんですけど?」

「それはお前の耳が悪ぃんだよ。」

「なにそれ。」

「…イメージ、教えてやるよ。」

「えっ、ホント!?」


あたしはじっと瞬の目を見つめた。









「裸足のシンデレラ。」



 
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