裸足のシンデレラ
* * *


「またシンデレラ読んでるの?
ホントに真姫はシンデレラが好きよね…。」

「だって超ロマンチックじゃない!?
きっとシンデレラと王子様は舞踏会で踊った時に運命を感じたんだよ!!」

「…またそんな夢見がちなこと言って…。
目を覚ましなさいよ。もう高2なのよ?」

「高校2年生になったって好きなものは好きなんだもん!!」



…こうやって里穂にバカにされ始めてもう何年になったんだろう。
でも憧れは…あるんだから仕方ない。
シンデレラはあたしの永遠の憧れ…。



「また真姫はシンデレラかぁー…。ガキくせー!!」

「なっ…!!瞬!!」


こいつはまた…!!


「真姫もさーいい加減現実見ろよな?
だから彼氏いない歴17年なんだよ。」

「だからっ!!瞬には一切関係ないでしょー!?」

「俺は真姫を心配してやってんだよ。いつまでもお子ちゃまな真姫を。」

「あんただって彼女いない歴17年のくせにー!!」

「うるせぇ!!」

「まぁまぁ…二人とも。仲良いのは分かったから今日もその辺で…。」

「仲良くない!!」

「仲良くねぇ!!」




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