裸足のシンデレラ
「…そうだな。」

「やっぱり王子様はお姫様としか結ばれない…んだね。
つり合うとかつり合わないとかそんなの関係なく、恋愛って出来るって思ってたけど、そんなこと…ないのかも。
だって…やっぱり…あたしじゃ…。」


告白してもいないのに、こんなことを言うのはずるいって分かってる。
でも…勇気なんて出ない。
つり合わないって分かってるのに、言うことなんて出来ない…。


「三橋がたまたま真姫の王子様じゃなかっただけ…って考えるのは無理?」

「え…?」

「王子が世界に一人しかいなかったら、姫になれんのは世界中でたった一人だ。
そんなんになろうとするなんて無理な話だろ?
つーかな、これは逆に男にも言える話。
姫がたった一人しかいなかったら、そいつの王子になれんのはたった一人だけ。
どんなに頑張ったってたった一人の王子になんてなれるわけもねぇ。
だから…。」

「だから?」

「学園の王子がたまたまお前の王子じゃなかっただけ。
お前にも多分、王子はいる。今は…お前が気付いてないだけ。」

「あたしが…気付いてない…?」

「そーゆーこと。
つまり、お前流に言葉を置きかえると…
お前は誰かのシンデレラ、んで俺はどっかにいるシンデレラの王子ってわけ。」

「王子って…瞬、そういうガラじゃないー!!」

「うるせぇな!!つーかお前だってシンデレラとかガラじゃねぇんだよ!!シンデレラに謝れ!!」

「はぁー!?まずは瞬が王子様に謝りなさいよね!!」

「お前がシンデレラに謝ったらな。」



「まったく…二人でサボったと思えば…。遊んでたの?」

「「里穂っ!!」」



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