裸足のシンデレラ
「似合わねーとか言いたいわけ?」

「似合わないっていうか…あたし、シンデレラじゃないし。」

「…いいじゃん。シンデレラじゃなくても。」

「え?」

「シンデレラのガラスの靴じゃなくていいだろ、別に。
お前のサイズのガラスの靴を作りゃ、お前だって履けんだろ?」


瞬の言葉一つ一つが妙にあたしの心臓を刺激する。
…おかしい。今日のあたしはおかしい。
瞬の言葉にいちいち反応して、三橋くんにはあんな風に…。


「真姫?大丈夫か?」

「へっ!?」


いきなりぐっと迫ってきた瞬の顔のドアップに、思わず後ずさる。


「…風邪、ひいたか?」

「ひいてないっ!!」

「嘘くせぇ。」

「嘘じゃないっ!!」

「いいからお前、後ろ乗れ。」

「へ?」

「いいから。」


無理矢理瞬の自転車の後ろに座らせられた。





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