裸足のシンデレラ
という調子ですごくモテている…。
こうしてキャーキャー言われてる瞬を見て、なんかヘンな気持ちになってるあたしもあたし。
意味が分かんなくて困る。
大体あたしは…三橋くんと姫花ちゃんが両想いになったことで失恋したはずで…
それであたし…あ、瞬の前で泣いたんだ…。


「真姫?どうした?」

「なっ…なんでもないっ!!」

「顔赤すぎんだけど?熱でもあんのか?」

「緊張してるだけだからほっといて!!」


あたしはくるっと瞬に背を向けた。
その瞬間、ふわりと頭の上に降りてきたのは…


「あんだけ練習したんだ。踊れるよ、真姫は。」

「え…?」


ポンポンと頭を撫でる瞬の優しい手がそこにあった。
いつもみたいな、あたしをからかう時の顔じゃない、優しい笑顔もそこにある。
その笑顔に余計に頭が混乱する。

…あたし、何かがおかしい。
王子様の衣装を着た三橋くんを見ても何も思わないのに…瞬の手が頭に触れただけで、熱い、すごく。


「あと3分で始まるから配置についてー!!」

「じゃあ、真姫。」

「?」

「頑張れよな。」


瞬の手がすっと頭から離れた。



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