ウラ、オモテ。



「…ごめんな。」


タキちゃんは小さな声で


そう言った。


私は頑張って


笑顔をつくった…




だって…


ワガママ言えないよ。


お父さんもお母さんも


私が10歳の頃に


死んでしまった。



頼れる親戚もいない。



そうすると


必然的に


寮に入ることになる。



大丈夫、小さな頃から


何度も


預けられた場所なんだから――――――――




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