*恋文戦線*
なんで?!
「ちょっと!もっとおしとやかには出来ないの?!あんたって子は!!」
隣のニコニコとよそ行きの顔をしている母にベシベシとたしなめられ、ひなはズサッとベッドの端に座った。
「なんでコイツが?!」
「コイツって!いい加減にしなさい!!せっかく心配して様子見に来てくれてるのに!」
「いえ、いいんですよお母さん。いつもこんな感じでじゃれてますので。」
悩殺スマイルを武器に、渡辺はひなの母を既にくるくると丸め込む。
「メール送っても返事無いから、ちょっと心配になってね。」
そう儚そうに呟いて、渡辺はひなのおでこを触った。
「!」
途端にひなは顔を赤らめる。
お、お母さんの前で何を…!!
「ああ、やっぱりまだ熱いな…。これ買ってきたから。」