*恋文戦線*


…そうだ、そうだ、あれからだ。

あのなんとも言えないような渡辺の顔をひなはうっすら覚えている。


あれから意味の分からないイタズラが始まったんだ。


フタを開ければとんだ好青年。

天使の顔をした悪魔。


しかし、それにしても今回は特にヒドい。

いたいけな乙女心が雑巾のようにボロボロである。



OKされても困るけど、困るけど…

(私…結構モテないんだねぇ…トホホ)



あぁ、もう、


「私になんの恨みがあるんだーーーっ!!」

バシィィイィン!!!


「ひぃぃっっ!先輩っ練習中に変なかけ声やめて下さいっっ」



後輩の久米くんが涙声で叫んだ。


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