さようなら、極道なアンタ。
♪pupupu…
「もしもし?アタシ。今から行くね。」
『――ちゃん!!おねーちゃん!そこの金髪のおねーちゃん!!』
金髪?
アタシか??
電話を切り、振り向くと一人の男がアタシを呼んでいた。
『今ここのビルから出てきたでしょ?何階?2階?5階?…あ!!1階か!?』
…客?みたことないけど…
「あのーお会いしたことありましたっけ?」
『ないわ!!』
「はぁ!??」
『いやー可愛いおねーちゃんが歩いてる思うたらほっとけないやろ!!なぁどこの店?今からどこいくん?飯食いにいかん?』
なに、この人…
「私今から用事あるんで。」
『なんや!!男か!?行こうや~焼き肉?六本木良いとこあるからさ!!決定!!』
「ちょ!!いやいや、ツレが待ってるんで無理です!」
『えーどうしても無理ー?まだもう一人男もいるから!どう!?行こうや!!!』
もー、本当しつこい!!
そんな気持ちが顔に出てきたけれど、お得意の営業スマイルでごまかすアタシ。
『みっくん!!なにやってんの!!』
そこにまた一人
その見知らぬ男のツレらしき男がアタシ達の間を割って入ってきた―――