さようなら、極道なアンタ。



もう一人の男は私の表情に気がついたのか

『彼女、ごめんね。みっくん!ダメだろー知らない子無理矢理引き止めちゃ!』



この人気が利く…。




その"みっくん"と呼ばれる男は渋々
『なんやー!!えらい可愛い子見つけたから声かけてたんやけ!じゃあ連絡先だけ教えて?ね?ね!!!』


そういうと私の握ってたケータイを取り上げ、勝手に赤外線をする"みっくん"と言う男…


『セツナちゃんゆうんや。俺、ミッキー!よろしく!』


「よろしく…じゃあ私……」


『ねぇ、ほんまいかん?少しでも無理!!?』


『みっくん!ダメだってば…あ、彼女帰って大丈夫だよ、気をつけてね。――あ、みっちゃん、あっちに可愛い子が!』


『どれどれ!!』



そういってミッキーと言う男は何処かへ行ってしまった。


私はもう一人の男に軽く会釈をして、その場を去った。















アタシが軽く頭を下げたときに

「ほら、行って」というような笑顔を見せたもう一人の男こそが






アンタ。






この後、アタシが愛する男

アンタだったね…






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