君と見た虹


「ここに座れ!!」


連れて行かれたのは土手だった。


「さっきちょうど雨上がっただろ?
ほらっ!!」


和也は空をさした。


「わぁ…!!」


それは虹だった。


「梨子って前から虹が見たいって言ってたじゃん!!
だからさ、俺からのプレゼントは虹だ!!」


ただ、プレゼントが用意してなかったからなのかもしれないけど、それでも嬉しかった。


「ありがとぉ…」


私がお礼を言った瞬間…

チュッ…

「っ…!」

「これも俺からのプレゼントな!!」


初キスだった。


「うぅ…」

「Σわっ!!そんな泣くなよ!!」


和也は、私の目を服の袖で拭いてくれた。


「…///」

「ん?どした?」


和也のその優しいとこ好きだよ。

なんて直接言えるわけがない。
いつも素直にならなきゃって思うけど、それが出来ない…


「なんでもないよ。」

「そっか。」


今日は記念すべき一ヶ月目なんだから、素直に言ってみよう!!


「和也…私、和也の自然に優しくできるとこが…」

「なに?」

「す…」

「す?」

「…好きだよ…///」


ヤバい…めっちゃ小さい声で言っちゃったよ…
聞こえたかな…?


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