あいたい



俺の後ろをゾロゾロと5、6人の
ツレが歩き始めた。

これもうぜー。

1人ぢゃ行動できねーのかよ。

「待ちなさいって…
いってるでしょーがっっっ!!!!」

ガンッ

鈍い音と同時に
俺の頭に何かが強く当たった。
足下をみると、上履きが落ちていた。

なんだこれ…

「おい なんだよコレ。」


俺が後ろを振り返ると、後ろにいた
ツレたちも後ろを向いた。

さっきの女がまだ立っていた。



「あたしが待ちなさいって
言ってんだから待ちなさいよ」

「は?」

なにいってんだよこいつ…。

「これ、あんたのでしょ?」

そういって投げられたのは
俺がさっき捨てた
煙草の空になった箱だった。

「ちゃんとこれをあのゴミ箱に入れて」

そういって
俺の横にあるゴミ箱を指差した。

俺はそれをゴミ箱に放り投げて
歩き始めた。


「ありがとう!」

後ろから聞こえた言葉に
俺はまた振り返った。

すげー笑顔で俺に手をふる女。

意味わからん。変な女。



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