狼かける吸血鬼<短>
既に私は彼の魅力に溺れているのかもしれない。
考えてみたら、魅了するのが上手い吸血鬼なんかに、最初から勝てるわけがなかったんだ。
「あっ!そう言えば感染しないためのなんちゃらこうちゃら!してなくない!?」
『あー…アレ?狼には感染しねぇから心配すんな』
「なーんだ」
『もう黙れよな。冷める』
「…ってお前何処触って!」
『吸血以外の気持ちい事したい』
「何言って…!待っ…ん」
『お前だけ気持ちいなんて不公平だろ』
「血貰っといて何が不公平だ…!」
『狼の半獣と吸血鬼の半獣の赤ちゃんってどんなのだろうな』
「…馬鹿!あっ…」
私も見てみたい、なんて、思ったのは内緒の方向で。
-END-