LOVE PARADE
―――スタート地点
「智宏くん。」
最初声をかけた時、集中してるのか、すぐには反応を示さなかった。
けど、こっちを見たとたん、やさしい雰囲気に変わった。
「…あぁ、藤本。おつかれ。
あと決勝進出おめでと」
「ありがと。
…緊張してる?」
「ん――――、やべぇ、なんかめっちゃドキドキする。」
肩をぐりぐり回してる智宏くんの背後へ。
「ほら、マッサージしてあげるから。」
といって、智宏くんの肩に手を伸ばす。