夢みる妄想が―る



こんなあたしが月ちゃんのそばにいて
いいんでしょうか?

って時々思うこともある





月ちゃんに出会ったのは
高校1年生の寒い冬



運動場にたくさんの雪が積もっていました


雪…冬…寒い…1人きり!!


あたしの妄想キーワードが当てはまって
雪だるまをたった1人で作り初めたあたし

30分たってようやく出来た自分の身長より
少し背の低い雪だるまに寄り添って
目を閉じました



どんどん妄想が膨らんで…

とその時



「山本柚子ちゃん??」



ふと声をかけられて目をあけると
緑と赤のチェック柄のマフラーを巻いた
月ちゃんがたっていました




「えっと…たしか…上田月ちゃん??」

「うん!!そう!!良かった〜知っててくれて
こんなとこで雪だるま作って何してたの??」


「ちょっと妄想を…あ…ちがっ」

「…妄想…??」




こんなこと言ったら変態だと思われちゃう!!





けど月ちゃんは

「柚子ちゃんっておもしろいね!!
あ…柚子って呼んでいい?」



こう言って笑ってくれた



あたしのことを認めてくれた月ちゃん
あたしの好きなことを聞いても全然笑わないでいてくれた


むしろハチャメチャ系じゃないあたしが
こういう人だって知って嬉しいらしい



月ちゃんいわく

「そのギャップがたまらん!!」

だってさ



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