1431㌔の純恋
また会える
〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
僕の携帯が鳴っている。
もう帰る時間か、、、
携帯の目覚ましに起こされ、僕は起きた。
そして何故か誰もいない部屋なのに「おはよう。」と言った。
昨日まで「おはよう。」
って言っていたからなのかな。
もう君はいないのに。
ついつい一人で挨拶してしまった。
おかしな僕だ。
僕は身支度を済ませ、
タクシーを呼び、
君と出会ったバス停まで
向かった。
昨日一緒に乗ったタクシーにも君はいない。
昨日まで一緒に居たのに、今日はもういない。
もうお別れだから、
でもまたきっと会える。
君に元気づけられた
この言葉を思い出し、
僕は自分に元気をつけた。タクシーはバス停に着き、僕はバスを待った。
君と初めて会った場所、
でも君と別れる場所。
二つの場所。
僕の記念の場所だ。
僕は君に「絶対またくるからね。」とテレパシーを
送っていた。
送っていたらバスが
来てしまった。
さて、帰ろう。
僕はバスに乗り込んだ。
しばらくするとバスが
発車した。
僕は心の中でバス停に
手を振った。
揺られるバスの中、
僕はずっと外を見ていた。こっちの風景を忘れないように。
君の住む町を忘れないように。
でも頭は何も考えられなかった。ずっと放心していた。僕の中の僕が抜けたように。ずっと外を見ながら放心していた。
こうでもしないと、
帰れなくなるからだ。
何かを考えると君の事が
浮かんでくる。
僕は何も考えずに、
ずっと外を見ていた。
するといつの間にか、
駅に着いてしまった。
さて、降りるか。
僕はバスから降り、
バスに手を振った。
「この三日間ありがとう。」と言った。
それと「たくさんの思い出をありがとう。」
と言った。
君との思い出がつまったバスは行ってしまった。
僕はゆっくり駅に向かって歩きだした。
みんな旅行から帰る人でいっぱいだった。
僕もその中の一人だ。
でも僕は初体験の旅を
した一人だった。
僕には最高の旅だった。
でもその旅も
ここで終わる。
僕は新幹線の切符を買い、新幹線に乗った。
新幹線が動きだし、
君の町から僕は離れて行った。
また来るからね。
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