Un titolo
「稜ってばー」
「何?」
無言でまた裾を3回引っ張る。
その姿が可愛くて意地悪したくなった。
「言わなきゃ分かんないよ?」
雑誌を閉じて由夏の顔を覗き込んだ。
「意地悪……抱っこして」
拗ねたように、恥ずかしそうに
顔を赤くしてそう言った。
「はいはい。ごめんね」
可愛くてギュッと由夏を後ろから抱きしめた。
そうすると
由夏はいつも嬉しそうに笑うのだった。
いつもの甘えかた
(3回引くのは『抱っこ』の合図)