世界が終わる前に
夏仕様でセーラーが半袖になっていても、それは何の意味もなく、濃紺のスカートをいつもより短めにする事くらいしか私には思いつかなかったけれど、それも全く意味を持たなかった。
これは一体、何の拷問なんなのだろう。
熱中症になったらどうしてくれるんだろう。
最早受験がどうこうという次元の問題ではない。
もう何でもいい。
とにかく早く終わってくれ。
それだけを、ひたすら心中で念じながら唱え続ける。
こういう閉鎖的な空間は、あまり好きじゃない。
卒倒しそうな程のこの熱さも、あまり好きじゃない。
息苦しい上に、この何とも言えない他人との密着感が、気持ち悪くて仕方がないのだ。
それに、やたらと長いだけで中身も需要もない話なんて、聞くだけ無駄だろう。
むしろこの時間を受験勉強にでも回せば、少しは効率がいいんじゃないんだろうか?
本当に大人ってのは、つくづく自分勝手な生き物だ。