世界が終わる前に
…――が、しかし。
世の中、何があっても地球は回る――…と言うのは本当で。
この広い世界からしてみれば。
私の存在なんてのは、たいして大きくも小さくもなく、あってもなくてもいいような……そんくらいどうでもいい存在らしい。
別に今までこれといって、自分というちんけな存在に、価値なんて見出だす事など出来なかったけれど、まさかここまで無様な扱われようだったとは……。
もしもこの世に“神様”っていうのがいるのなら、こういう時ちょっとは助けてくれたりなんかしてはくれないんだろうか。
この際もう偶然でも何でもいいから、そう例えば相田さんの気が変わっちゃったりだとか、とにかく私のあまりにこの不憫(ふびん)な状況をなんとかしてくれないものなんだろうか。
ていうか……これじゃ本気で“みにくいあひるの子”同然……若(も)しくはそれ以下じゃない!?
……なんて虚しい泣き言を言ってみても、世界ではちゃんと時間が流れていて、地球だってしっかりと回っちゃっている訳で。