世界が終わる前に

世界なんて消えてしまえばいいのに



…――あっという間に過ぎ去ってしまった新学期初日。



今日という日が私の人生最悪の日になってしまうのも、最早時間の問題だろう。




来たるべき、いや恐るべき放課後は、予想以上に早く訪れた――…



生死を分ける、なんてのは少しばかり大袈裟な言い方かもしんないけど、臆病者の私からしたら、同レベルの一大事だ。

まさに大事件も大事件。



今日という一日を締め括るSHRでさえ、何だか私はずーっとそわそわしてしまって全く落ち着きがなかった。


担任がプリント片手に連絡事項やら話しているのを横目に私は、無駄な行為とわかりながらも頻りに参考書と睨めっこしてみたり、ぼんやりと窓の外の景色を眺めてみたり、時折虚空を掴んでみたり……傍からみれば、完全に単なる挙動不審な奴だっただろう。



こんなにも落ち着きがない一日は今までの人生で勿論、初めての出来事で、そんな私のそわそわが徐々にいらいらへと変わりはじめた頃。


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