世界が終わる前に
生きる事の恐怖に負け、闇を拒み、我を見誤り、道を踏み外した者だけが――必然を嫌い、運命を憎むのだ。
たくさんのものを諦めてきた末に――私は、この小さな世界からさえも愛されてもらえていないような、そんな気がしてた。
もしもこの小さな世界が“勝者”と“敗者”の二つに分かれるのならば、私は間違いなく後者の方なんだろう。
そもそも生き生きと毎日を送っている“勝者”と“敗者”の私とでは、住む世界からして全く違うのかもしれない。
――でも一体、私の何がいけないのだろうか。いけなかったのだろうか。
私はただ、平凡な毎日を平凡に生きているだけなのに。
この世界はこんなにも不平等で不公平なものなのだと、私はまた“諦め”た――。