世界が終わる前に
「何?どうしたの?」
相田さんは少し怠そうにこちらへ振り向くと、冷めたような声色と瞳で言った。
「いや、あの……行くって、どこに?」
やっと……やっと言えた、その一言は語尾が酷く弱々しくなってしまった。
けれど、相田さんの答えはシメられる事なんかよりも、私にとっては地獄行きも同然のものだった――…
「…――どこって、合コンだけど?」
そう言った相田さんは、まるで「それ以外に何かある?」とでも言いたそうに、あたかもそれが当たり前の事であるかのように、キョトンとした彼女には不釣り合いな不思議そうな表情を浮かべた。
ど、どうしよう……めちゃくちゃ帰りたいんですけど!
ていうか合コンって!?
中学生が合コンって!?
いくらゆとり世代だからって……中坊ごときが合コンっておかしいでしょうが!
ゆとり教育なんて、そろそろ本気でやめたほうがいいんじゃないんだろうか!?