世界が終わる前に


…――どうやら私にはそんな相田さんに逆らうなんて事は出来ないらしく、余計な事を考えている隙も余裕さえも与えられていないらしい。


相田さんの“お節介”とも“余計なお世話”とも言えるような台詞に、ホントに私には拒否権すらないんだって思う。



「……協、力?」


「うん。まあ……なんであんたなのかはよくわかんないけど、とりあえず今回の合コンは、一応あんたのお陰だからさ」


「……」



……別に私は相田さんや、相田さんの“お仲間さん”たちに感謝される覚えはないし、相手から合コンの条件として出されてしまうような覚えだって、全くない。



聞きたい事や疑問は、たくさん……ううん、山程あった。


まず、どうして“私”なんかが選ばれてしまったのか。


でも、それはきっと相田さんにもわからない事らしいから、聞けなかった。


それから、私を条件に出したというかなりの“物好き”らしいその相手――…漆原黒斗について。


< 41 / 202 >

この作品をシェア

pagetop