世界が終わる前に


……でも、やっぱり聞くのは怖い。


だって、とんでもない理由とかだったらどうしよう。


そんな内の不安を拭い去れないのは、やっぱり彼と私の生きてきた世界が違うからなんだろうか。







「悪い。……あんたの言ってる意味、わかんねェんだけど」



またもや遠回しすぎてやっぱり彼には伝わらなかったらしく、私は慌てて舌足らずに補足の言葉を紡いだ。



「……あ、相田さんがっ」


「相田?……誰だよ、そいつ」


「ご、ごごご、合コンに私を連れてくのは……その、あの、連れて行かなきゃいけなくてっ」


「は?……おい、あんた何言って、」


「あなたが……漆原くんが私を合コンに呼んだからだってっ――…」



自分でそんな事を言っといてなんだけど、ちょっと……いやかなり後悔した。


だって、これじゃあ……なんか私がただのバカな自意識過剰女みたいじゃない!?

どうしよう!

今更だけど、どうしよう!


< 83 / 202 >

この作品をシェア

pagetop