最愛の人
「転校を紹介する。入って来い!」
先生が言うと男子二人組が入って来た。
そこには直孝と芳樹君の目を疑った。
なんでー?
なんで直孝が…。
てか、この学校に転校って。
期待してもいいのかな?
「日高直孝!よろしく♪
あっ!それから俺は輝愛の彼氏だから
女の子よって来ないでね!」
みんなが騒ぎだした。
そりゃあ驚くよね。
だってあんなにカッコイイで
最近まで私に対するイジメが
あってたからね。
「俺は西藤芳樹♪よろしくねっ!俺に女よってこないで!女うざいから」
相変わらず芳樹君は冷たい。
なにせ芳樹君はドSだから。
めっちゃイジメてくるし
からかっても来る。
でも私にはお兄ちゃんみたいな人。
とても優しくて頼れる。
みたいな。
これから直孝と一緒に
登下校が出来るなんて…。
夢だよね?
夢なら覚めて欲しい。
しかも直孝の席、私の隣。
芳樹君は前。
珍しい光景。
周りの人はただ唖然とする人達ばかり。
だって直孝が私の彼氏って、直孝の口から聞いたもんだから、きっとショックだったんだろうね。
さっきから睨まれてるもん。
そんなに睨むなって感じ
なんだけど?
自分に魅力がないんじゃない?
それとも嫉妬?
可哀相な人だよね。
自分がモテないからって
人をひがむなって感じだよ。