最愛の人
辞めて。
呼ばないで。
私の名前を呼ばないで。
「辞めて。呼ばないで!
貴方なんかいらない。
赤ちゃんは一人で育てる。
だから出て行って!」
私はその場から逃げた。
その頃、沙也加達は。
「追いかけなくていいの?
奥さん勘違いしてるんじゃない?」
煙草に火をつける沙也加。
「元と言えばお前のせいだろう!
今更なんだよ?
彼氏と上手くいかないからって
俺を利用しないでくれ!
お前と付き合う事もない!」
直孝はきっぱりと言い張った。