ラストイニング・延長戦
「フフッ、見えない。」。

谷村が笑みをこぼすと、

「でしょ。監督や私達がはっぱをかける事で、部員の力が伸びるなら憎まれ役にもなります。」。

「そこまで…、篠原さんがする必要…あるのかな?」。

「どうなんでしょうね……。でも、甲子園に行きたいんです。私の目標だから。」。

「目標…ね。」。

谷村は、奈月の視線が遠くなったのに気付き、それ以上話すのを止めた。
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