ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
「蒼斗…」


「ん?あー…指輪とかネックレスの方が良かった?」


「そうじゃなくて…!あたしなんかに…ごめんね?」


「いーじゃん。てか、オレもそろそろ新しいの欲しかったし。ついで、な?」


「うん…」


「さ、て。そろそろ帰って晩メシの支度か。今日は2人で作るかっ。焼き魚定食希望」


「うん…。じゃ、家の近くのスーパー寄って帰ろうか?」


「だな」


それからまた、しっかりと果夜の手を握り、家路を急いで。


まだ続けていたい“カレカノごっこ”の終点。


アパートのドアの前。


果夜は握っていた手を静かに解いた。
< 105 / 343 >

この作品をシェア

pagetop