ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
「蒼斗…。蒼斗ぉ…!」
「大丈夫、もう血は止まったから。今、絆創膏探すから待ってろよ」
立ち上がり水を止めて背を向けると。
果夜は。
果夜、は…。
オレの背後から細い腕を絡ませた…。
「果夜…?」
「…っ…っ…。お願い…少しだけ、もう少しだけ…。蒼斗、どこにも行かないで…」
背中から伝わる果夜の鼓動は、少しだけ早いような気がした。
どうしたんだよ?姉ちゃん、と。
口に出せば、またいつもの弟。
だけど、違う。
違うんだ。
離れてほしくない。
真正面から果夜を強く抱き締めたいのは、オレの方で。
でもそうしちゃいけない、だから。
せめて背中で。
泣かせたい、感じていたい。
「オレはどこにも行かないよ。果夜の傍にいるさ」
と。
擦れた声で言うのが精一杯で。
勇気の出せない臆病なこの恋を。
封じる手立てを知らずに…。
「大丈夫、もう血は止まったから。今、絆創膏探すから待ってろよ」
立ち上がり水を止めて背を向けると。
果夜は。
果夜、は…。
オレの背後から細い腕を絡ませた…。
「果夜…?」
「…っ…っ…。お願い…少しだけ、もう少しだけ…。蒼斗、どこにも行かないで…」
背中から伝わる果夜の鼓動は、少しだけ早いような気がした。
どうしたんだよ?姉ちゃん、と。
口に出せば、またいつもの弟。
だけど、違う。
違うんだ。
離れてほしくない。
真正面から果夜を強く抱き締めたいのは、オレの方で。
でもそうしちゃいけない、だから。
せめて背中で。
泣かせたい、感じていたい。
「オレはどこにも行かないよ。果夜の傍にいるさ」
と。
擦れた声で言うのが精一杯で。
勇気の出せない臆病なこの恋を。
封じる手立てを知らずに…。