ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
「んじゃ、適当にブラつくか」


悠々と歩き出す蒔多と肩を並べて歩く。


ここまできたら、どうにでもなれだ。


蒔多は人の多い方、多い方へ足を向ける。


ショップを回り、カフェに入ればテラス席。


時々写メを向けられたりしたが、わざとらしく顔を背けたりする。


オレはミュールのせいで痛む足を引きずりながら、アオイちゃん用のスマイルではしゃいでみせたりしなくてはならない。


ノロノロとなかなか進まない時計に腹が立った。


夜までの辛抱。


それだけを心に念じ、なんとか夕方までこぎつけた。
< 242 / 343 >

この作品をシェア

pagetop