ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
「オス、果夜。夜、1人でこんな所にいて危ねーだろ」


「だって…!だって、ブログのコメとか色々書き込んであったり…。佑季ちゃんからも電話があって…。だから…心配で…」


「果夜が心配する事は何もねーよ」


「でも…」


「蒔多とは仕事の話だよ。もう忘れろ」


「うん…。そうだよ、ね…。芸能界の話なんて、あたしにはわかんない、か…」


「まぁ、そう拗ねるな、って。何があってもオレはオレ。変わんねぇよ」


「うん…」


寂しそうに俯く果夜を見て、苦い感情が湧く。


果夜を夜こんな所に1人で置く程心配させてしまった。


姉としての心配。


わかってる。


わかってるけどキスをしたあの日、弟である事をやめたオレは。


もう止める事なんてできやしない。


そっと果夜を抱き締めた。
< 250 / 343 >

この作品をシェア

pagetop