ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜
タクシーを降り、アパートの鍵を開ける。
「果夜ー、ただい…ま」
静かな茶の間のテーブルに顔を伏せ、小さな寝息を立てている果夜。
なぁ、母さん。
オレにはできそうにないよ。
果夜を。
果夜を他の男に渡せる日なんて来やしない。
だって、こんなにも苦く、甘く、果夜を想う気持ちは。
何年もつもりつもった想いは。
“恋”なんて言葉じゃ追いつかねぇんだよ。
「果夜、風邪ひくぞ?」
「ん…。あお、と…」
寝言で呼ばれたオレの名前。
何を夢見てる?
夢の中のオレは、何を言っている?
「好きだ」と。
せめて夢の中だけでもいい、そう告げていたい。
───カシャ
ケータイのカメラに果夜の寝顔をおさめた。
小さく笑った果夜の笑顔は。
オレだけのもの。
そう念じながら。
「果夜ー、ただい…ま」
静かな茶の間のテーブルに顔を伏せ、小さな寝息を立てている果夜。
なぁ、母さん。
オレにはできそうにないよ。
果夜を。
果夜を他の男に渡せる日なんて来やしない。
だって、こんなにも苦く、甘く、果夜を想う気持ちは。
何年もつもりつもった想いは。
“恋”なんて言葉じゃ追いつかねぇんだよ。
「果夜、風邪ひくぞ?」
「ん…。あお、と…」
寝言で呼ばれたオレの名前。
何を夢見てる?
夢の中のオレは、何を言っている?
「好きだ」と。
せめて夢の中だけでもいい、そう告げていたい。
───カシャ
ケータイのカメラに果夜の寝顔をおさめた。
小さく笑った果夜の笑顔は。
オレだけのもの。
そう念じながら。