いつか あの星のように…


──夏休み明け。

私はあれからずっと学校にもいってない。
いわゆる「中2病」になっていた。
髪は明るい茶色。
その辺のギャルみたいに、誰だか分からないほどメイクをした。
ピアスは右耳に3つ、左耳に1つ。安全ピンで穴をあけた。
夜、1人出歩いて、タバコ、酒、もう私の心はボロボロだった。

着信12件──【波瀬紀美子】

母からは多数の着信が来ていた。
でも、出る気はなかった。
どうせ心配なんかしていないことくらいわかっていたから。

一人がいい。
家族の意味も分からないのに、家族なんていらないから。


でももう1人の自分は素直だった。
本当は誰かに声をかけて欲しかった。
心ではずっと助けて欲しかった。

でも、強がってばかりでなかなか言いづらかった。


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