いつか あの星のように…


いつものように、朝家に帰ると予想外な展開に、仕事が休みだった母は家にいた。
そして母は帰ってきた私の顔を見てフリーズしてしまっていた。

「どうしたの?その髪に化粧に耳に、でっかいクマまでつくって──」
母の目は泳いでいて、驚きを隠せない様子。
正直、こんな母をみたことがない。
「どうだっていいじゃん、ほっといてよ!私の勝手でしょ!?私の人生なんだから!……人生くらいは好きにさせてよ!!…」
母は言葉を失う。
パチン!──
母からの2度目のビンタ。
前のビンタより痛かった。
でも私には、今回のビンタの意味はわからなかった。
なにもわかってないくせに。
私なんかどうだっていいくせに。
もうこれ以上、私には関わらないで欲しい。
母親面もしないで。

いまの私には一人の時間が一番幸せ。
そのほかの時間なんかはなにもいらない。

そんな時間は、更に私をボロボロにしていった。


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