いつか あの星のように…


「菜摘!せっかくだからプリクラ、撮ろう」
「うん♪」
「初対面で付き合ってプリクラってなんかやべえな★はは」
「だねっ★」
周りからみたら全然違和感なんかきっとない。
普通のカップルに見えてるんだな~♪
と妄想そして勘違い。
そして私たちは最新のプリクラ機で撮ることにした。

「3……2……1──」カシャ!
最近のプリクラ機は凄いなぁ。
感心してしまう。

「菜摘、もっと笑えよ♪」
「え、あ、う…うん!!」

3……2……1…!!
「ちゅ~う☆!」
「ん~っ」
───!
初めてのキス。
夢を見てるようだった。
びっくりし過ぎて嬉しすぎた。
クラクラして気持ちがフワフワ状態。
今までの苦しみなんかを忘れさせてくれるくらい気持ちよかった……

でもそのキスからは、愛は感じなかった。
キスをされているだけで、愛されていると勘違いしている私がいたから。


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