いつか あの星のように…


「波瀬…か──?」
「へっ?」
聞き慣れない声に、戸惑い、とっさの一言。
振り返ると、私は目を疑った。だって……
私が一目惚れしてしまった彼、
そう「星川瑠斗」が、
私の目の前に…
すぐそこに立っているから。

「え、えっ、な何でここに、い…いるの…??」
冷や汗がじんわり背中に広がり、勝手な心臓の暴走と、口が言うこと聞かなくて、全くうまく話せない。
「まぁ、…親とちょっとな」
「そっ…なんだ。っ」
喧嘩しちゃったのかな──?
「波瀬──こそ、なんで…?」
「いやぁ、まあ私は、昔からここの公園には親しみあるし、き近所──?っていえばいいのかな?だから…その─…」
言葉が出てこない。
何やってんだ私は──。
「親は?」
「あっえっと──。」…

私はこの最悪な状況の中、家族関係について全てを説明した。

「そっかあ…、波瀬もいろいろ大変なんだな。頑張れよ?」
彼は優しい瞳で私の心を包み込んだ。


ずるいよ…。


でも、気づいたよ。

あなたのことが──
好きです。

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