キミに捧ぐⅡ



「おい」

そこには救世主!悠真さん!


「来たー!王子様だなー楓」



「ぅえっ!?べべべ別に!おおおお王子様じゃ…!」

突然のことに自分でもキモいほど上ずりながら焦ってしまった



「颯大、早く離せ。
ばかがうつるだろ…楓、ほら」

悠真さんはいとも簡単に颯兄ちゃんを私からべりっと剥がして、悠真さんの隣をポンポンとした


「くそぅ…いちゃいちゃしやがってー!」


「……」


悠真さんはいたって涼しげな顔してるのに私だけ余裕ない!


何か悔しい…


ちらっと見上げると悠真さんが視線に気づいて微笑んでくれる

それだけでまぁいっか、って思える



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