キミに捧ぐⅡ
*side悠真
「なんだよその顔」
「いや~」
正直言って気持ち悪い
緩みきった顔面が見るに耐えない
今は楓がお茶をいれてくれるのを待つ俺ら
「何かさーやっぱ知らないとこで大人になってんだなって…」
「楓が?んなもん、見た目でわかるじゃねぇか」
そう言うと、楓の兄、としての顔つきで懐かしそうに話す
「そういうことじゃなくて……
ほら、俺が知ってんのは小学生の頃の楓だろ?
あんときは俺がいないと、とか俺が守るんだーって感じでさ、なんか常に気ぃ張ってるみたいな」
「うん…」
コイツなりに楓を守ってたんだなって、そう感じた
「でも何年も見ない内にあんな成長してるし、…………すっげえ幸せそうだし…」