キミに捧ぐⅡ
「すみません……はい、あ…大丈夫です。お願いします…」
それでは、そう言うと電話を切って携帯を置くとそのままで俺の方を見なかった
少しばかり考えているようにみえるが、背中からは不安が感じられるようにも思う
「…どうした?」
「………あ、の」
重く、口を開く
するといきなり明るい声を出して言った
「私っ後藤さんに心配かけちゃったみたいで!
ほらっ私後藤さんと住んでるから、いつ帰ってくる?みたいな!!
もう保護者みたいで!」
アハハ、なんて無理して笑って
「何で」
「え…」
一瞬にして声が、落ちる
「何で……隠そうとする…?」
「……」
頭を楓の肩に置けば抱きしめてくれる気がして
「…何で」