私だけを見て…
縮まぬ距離
数日後、下校中再び先輩を見かけた私は思い切って話し掛けてみることにした
「先輩っ!!」
「え?あぁ、確か君は…」
「門倉莉可です」
「そう。で、門倉さん。何か用かな?」
「あ、いえ!!たまたま先輩を見つけたんで、話し掛けてみよっかな〜なんて」
「そう…」
う、話が続かない…
「先輩は何か部活されてたんですか?」
「いいや、何もやってないよ」
「そうなんですか〜」
………………
まずい!!
まずいよ、この状況
何か言わなきゃー
何か言わなきゃー
「じゃ俺こっちだから」
「あ、はい」
行っちゃった…
全然話せなかった……
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