私だけを見て…


「智ちゃん…」


ずっとアパートの方を見つめている智ちゃんに声をかけた


「やっと証拠つかんだね」


「え?」


「え?じゃないでしょ!!これで先輩とマドンナが別れたら、チャンスじゃない」


チャンス…


「智ちゃん、私は先輩に幸せになってほしいだけなんだよ。」


「だから、莉可と幸せに…」


「違う、そうじゃない。先輩が心から好きだと思える人と幸せになってほしいんだよ。私は先輩にこのことを言うつもりはない」


「莉可…」



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