もはめっどあります!
◆第5章 別れの時
そして、試合開始のゴングは鳴らされ、開始後一分十二秒、ミツルの鉛の様に重い右ストレートが炸裂する。

日本中の目が彼に釘付けに成った。

ミツルはついに頂点をつかんだのだ。

★☆★☆★☆

その夜、何時も通り「もはめっど」は現れた。

「お客さん、強くなったね、もう、わたし、居らないね。おわかれよ」

お、おい、待てよ…」

ミツルは「もはめっど」を引きとめようとしたが彼はにやにや笑いを残したままゆっくりと消えて居なくなり、それ以来、彼の姿を見る事は無かった。
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