白緑蝶"Ice green butterfly
そう真澄は、不安に駆られると
事ある毎に、私に暴力を振るう

今回の喧嘩の原因は、男性に
道を聞かれた私が、その男性
のひょんな一言に微笑んだり
したから、真澄の心を乱して
しまった。

暴力を振るわれ、放心状態の
私は、救急車に運ばれて病院へ

病院の廊下・・・

かっちゃんに思いっきり頬を
打たれて、廊下に膝を付く
真澄の姿が私の瞳に映る。

「マスミ、おまえってやつは
 どこまでも性根の腐った
 ・・・」

「ひわ?」

心配そうに、お姉ちゃんが
私の名を呼ぶ。

私は、包帯が巻かれた腕で
真澄を必死に包む。

「マスミは、悪くない
 
 悪いのは、私」
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