白緑蝶"Ice green butterfly

Birthday

私は、携帯電話を手に持ち
家の戸締りを済ませ、部屋
を出た。

私が、手をあげると停まる
一台のタクシー。

ラッキー、ついてる。

「あの・・・にある
 クラブ、rabbleまで
 お願いします」

「はい」

閉まりかけたドアに触れる手

聞こえる声・・・

「ちょっと、待って」

私の左腕を力強く握り締める手

そう、それは、真澄の手。

「マスミ、痛いよ
 やめて

 お願い、この手を放して
 私、行かなきゃいけない」
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