白緑蝶"Ice green butterfly
彼等の笑顔もまた、眩しくて
私だけが泣きそう・・・

私は、ソラと繋いでいた手を
解き、スタスタとクラブの
出口へと向かう。

「ユラ、待てよ」

貴方の声、聞こえない・・・

ううん、聞こえても
私は、立ち止まらない。

だって、ここにはもう
居られないもの。

こんな日に、貴方に
泣き顔は見せたくない。

私を追いかけるソラの姿を
ケイトさんや皆が見てる事も
この際、どうでもいい。

出口付近、ソラの手が
私の腕を掴んだ。

「ユラ、どうし・・・
 
 どうかしたのか?」
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