白緑蝶"Ice green butterfly
貴方は店内、レジの前に
立つ、私の元に近づく。

眼鏡の下の、瞳・・・
私を捉え、見つめる。

きれい・・・

「何か書くものある?」

「はっ、はい」

私は緊張する手で、貴方に
紙とペンを差し出した。

貴方は、その紙に
スラスラとペンを走らせる。

配達記録を見つめる、すず。

「配達は、明日で・・・」

「今日中は、もう無理?」

「そうですね、本日でしたら
 夕方頃には伺えるかと
 思われますが
 それで、よろしいですか?」

「ああ、頼むよ」
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