白緑蝶"Ice green butterfly
クラクションの音がひとつ。

ソラを乗せた車は、走り去る。

コツコツコツ

その車を見送った私は、一人
歩き出す。

私、そんなに貪欲じゃない。

今日も、一緒に過ごせるなんて
これぽっちも思ってなかった。

だけど普通、ホテルの前に
愛する女を一人残して行く?

置いてく?

私は我侭じゃない。

家まで送れなんて言わないよ

でも、駅までぐらい乗せて
くれたって・・・
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